【保存版】高級車の維持費はいくら?車検・保険・税金から具体例まで丸わかり解説

はじめに

「いつかは高級車に乗りたい」「ベンツやBMW、レクサスといったラグジュアリーブランドに憧れるー。

しかし、高級車を所有するうえで大切なのが、“本体価格だけ”を見て購入を決めないこと。

そうです、年間にかかるコスト「維持」がどれくらいかかるか、ということです。所有したことがある方はおおよその金額はご存じでしょう。

車検費用や自動車保険、税金、メンテナンス費用など、多岐にわたる維持費をトータルで考える必要があります。

具体的な金額例を挙げながら「高級車の維持費」について徹底解説します。購入を検討中の方や、既に所有していて今後の出費が気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。


1. 高級車の維持費が高くなる理由

1-1. そもそもの本体価格が高い

一般的に高級車と呼ばれる車種は、新車価格で500万円〜1,000万円以上になるケースが多いですが、
たとえば、メルセデス・ベンツ Cクラス(新車価格:約600万〜800万円)、BMW 5シリーズ(新車価格:約700万〜900万円)、レクサス LS(新車価格:約1,000万円〜1,500万円)などが挙げられます。
これらの車種は、車両価格が高いだけでなく、内装・外装のパーツや素材も高品質なため、万一の交換や修理にかかる費用も高額になりやすいのです。

さらにオプションを加えると、トータルで当初の予定していた予算をはるかに超える金額になることが多いです。
高級車のオプションは数十万~数百万になったりします。

1-2. ブランド価値によるディーラー工賃の高さ

高級車正規ディーラーの多くは、ブランドイメージやサービス品質を守るため、メカニックやアドバイザーの人件費や設備費を高めに設定しています。

その分、整備や部品交換にかかる工賃も割高になりがちです。
例として、一般車向けの工賃相場が「1時間あたり8,000円〜10,000円」だとすると、高級車ブランドのディーラーでは「1時間あたり12,000円〜15,000円」程度になることも珍しくありません。

1-3. 大排気量エンジンが多い

高級車にはパワフルなエンジンを搭載したモデルが多いです。例えば、3,000〜4,000ccクラスの車種となると、燃費が悪くなるほか、税金も高くなる原因になります。

また、排気量が上がるほど部品の消耗も大きくなり、維持費が高騰しやすい側面があります。


2. 車検費用の具体例

2-1. 車検費用の内訳

車検費用は、法定費用(重量税・自賠責保険・印紙代)+整備費用+追加整備費用の3つに分けられます。高級車の場合、電子制御の先進システムが多く、パーツ自体も高価なため、整備費用が高くなる傾向があります。

2-2. 国産高級車(レクサス)の例

  • 車種:レクサス ES(排気量2,500ccクラス)
  • 車検費用の目安:ディーラー車検で 約15万〜20万円
    • 法定費用:重量税(約24,600円〜)、自賠責保険(2年で約20,010円〜)、印紙代(1,200円〜1,800円)
    • 整備費用:部品交換やオイル交換など含め 約7万〜10万円

2-3. 輸入車(ベンツ)ディーラーでの例

  • 車種:メルセデス・ベンツ Eクラス(排気量2,000cc〜3,000ccクラス)
  • 車検費用の目安:ディーラー車検で 約25万〜35万円
    • 法定費用:国産車同様(車両重量で重量税が変化)
    • 整備費用:エンジンオイルやブレーキパッドなどを純正部品で交換すると 10万〜15万円 超えになるケースも

整備や交換部品の種類によっては、総額が40万円を超える場合もあります。輸入車は特殊工具が必要な整備が多いことも、費用が増える要因です。


3. 自動車保険の具体例

3-1. 年間保険料の目安

高級車の保険料は、車両保険を付けるかどうかで大きく変動します。車両保険をしっかりカバーする場合、年間の保険料が10万〜20万円以上になることも少なくありません。

例:30代、ゴールド免許、車両価格600万円程度の車両保険を付帯したケース

  • 任意保険料:年間15万円前後
    • 対人・対物無制限
    • 車両保険:免責5万円
    • 弁護士費用特約・搭乗者傷害特約などを付帯

運転者の年齢条件や事故歴が少なければ保険料はある程度抑えられますが、それでも一般的なコンパクトカーの2倍程度の金額になることが多いです。

3-2. 保険料がさらに上がる要因

  • スポーツタイプやハイパフォーマンスモデル
    事故率が高いとみなされ、保険料が割高になる
  • 盗難リスクが高い車種
    高級車はセキュリティ面が強化されていることが多いとはいえ、人気ブランドほど狙われやすいため車両保険の係数が上がりがち

4. 自動車税・重量税の具体例

4-1. 自動車税(種別割)

自動車税は毎年4月1日時点の所有者に課税され、排気量によって税額が異なります。

  • 2,000cc超〜2,500cc:45,000円
  • 2,500cc超〜3,000cc:51,000円
  • 3,000cc超〜3,500cc:58,000円
  • 3,500cc超〜4,000cc:66,500円
  • 4,000cc超:76,500円

たとえば、レクサス GS(3,500cc)は58,000円、メルセデス・ベンツ Sクラス(4,000cc超)は76,500円の自動車税が毎年かかります。

4-2. 重量税

車検(新車登録時・継続車検時)ごとに発生する税金です。車重1.5t〜2.0tの高級車が多いため、2年車検の場合で16,400円〜24,600円が目安になります。

  • 1.5t超〜2.0t:2年で24,600円
  • 2.0t超:2年で32,800円(エコカー減税などで変動あり)

5. メンテナンス費用と具体例

5-1. タイヤ交換

高級車は大径ホイールやランフラットタイヤを採用している場合が多く、1本2万円〜5万円程度することも珍しくありません。

4本すべて交換すると8万円〜20万円ほどかかる計算です。

  • ベンツ Eクラス用ランフラットタイヤ(18インチ)1本:約3万円〜4万円
  • レクサス LS用タイヤ(19インチ)1本:約3万円〜5万円

5-2. ブレーキパッド・ローター

走行性能が高い分、大きなブレーキディスクや専用パッドを装備しているため、消耗が進むと交換費用も高額です。

  • ブレーキパッド(前輪左右):3万円〜5万円(工賃別)
  • ブレーキローター(前輪左右):4万円〜8万円(工賃別)

5-3. エンジンオイル・定期点検

高級車向けの高粘度・高品質オイルを使用するため、交換だけで1万円〜2万円かかる場合もあります。

ディーラーでの定期点検(年1回程度)では、オイル交換やフィルター交換、点検整備などを含め3万円〜5万円ほどになることが多いです。


6. 燃費コストの具体例

6-1. 大排気量ゆえの燃料費

高級車の多くはハイオク指定です。たとえば、街乗りでリッターあたり7km前後しか走らない場合、月間1,000km走行すると約14.3L/100kmの燃料が必要になります。

  • ハイオク1Lあたり170円と仮定すると、月に約24,310円(170円×143L)がかかる計算です。
  • 年間で見ると約29万円超となるため、維持費のなかでも大きな割合を占めます。

6-2. ハイブリッド・EVモデル

最近はレクサスやBMWなどでもハイブリッドモデルやEVが増えています。燃費や税金面で恩恵がある場合もありますが、車両本体価格はさらに高額になるケースが多いため、初期投資とのバランスをしっかり考える必要があります。


7. 維持費を抑えるコツ

7-1. 中古や認定中古車を選ぶ

新車で購入するとすぐに数十万円〜百万円単位で値下がりする場合があります。認定中古車なら、ディーラーの保証が付くうえに新車より割安です。

  • :新車時800万円の高級車が、3年落ち&3万km走行程度でも400万〜500万円程度で購入できる場合も。

7-2. 保険の見直し・複数割引の活用

  • 車両保険の免責を高めに設定する
  • 複数所有割引・インターネット割引のある保険会社を探す
  • ゴールド免許を維持する(無事故・無違反)

これらによって、数万円単位での削減が期待できます。

7-3. 専門整備工場の活用

ディーラーより工賃が低めの整備工場を利用することで、車検や修理費用を安く抑えられる場合があります。

輸入車対応の整備工場や、メーカー系サブブランドの工場を探してみると良いでしょう。

ただし、正規ディーラーの保証が必要な場合は、ディーラー以外での整備に制限があることもあるので注意が必要です。


8. まとめ

高級車の維持費は「本体価格が高い」「ブランド価値による工賃が割高」「大排気量エンジンで燃費が悪い」といった理由で、どうしても高額になりがちです。具体的には、以下のような費用がかかります。

  1. 車検費用:20万〜30万円を超えることも(輸入車はさらに高め)
  2. 自動車保険:車両保険付帯で年間10万〜20万円以上
  3. 税金(自動車税・重量税):排気量3,000cc以上で自動車税が5万1,000円〜7万6,500円/年
  4. メンテナンス費:タイヤ交換やブレーキパッド交換などで数万円〜十数万円
  5. 燃料費:ハイオク指定かつ燃費7km/L前後で月2万〜3万円

合計すると、年間数十万円〜100万円近くかかることも珍しくありません。

しかし、憧れのブランドに乗る喜びや、快適な車内空間、先進技術がもたらすドライビング体験は、他には代えがたい大きな魅力でもあります。

もし高級車を検討する場合は、無理なく維持できる範囲かどうかを十分にシミュレーションしたうえで購入を決断しましょう。

また、認定中古車や保険の見直し、整備工場の選択など、費用を抑える方法も複数存在します。しっかりリサーチして、憧れの高級車とともに豊かなカーライフを楽しんでください。

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